<Header>
<Author: 孟浩然>
<Title: 臨洞庭上張丞相>
<Format: 五言律詩>
<Year: 1964>
<BookName: 唐詩選　上>
<Translator: 斎藤晌>
<style: 漢文無假名>
<style2: 日本漢文訓讀無假名標注>
<TranslatedTitle: 洞庭に臨む  >
<BookPage: 202>
<UsedPage: 1>
<Feature: 1, 4>
<End Header>
<Poem>
八月湖水平，涵虛混太清。
氣蒸雲夢澤，波撼岳陽城。
欲濟無舟楫，端居恥聖明。
坐觀垂釣者，徒有羨魚情。
<End Poem>
<Translation>
八月、洞庭湖は增水期にあたり、滿々とたたえて大地と平らになっている。大空をひたし、天上もいっしょになったように見える。霧や蒸気が雲夢の沼澤地を立ちこめ、 ゆちゆらと動く潮水は、そこに浮かんだように見える岳陽の町をもゆりうごかしているかのようだ。ここをわたろうといっても、よほどしっかりした舟がなければ無理だが、それがない。だが、無為にくらしているだけでは、この聖天子の世に處して恥ずかしい次第だ。なんとか自分も太平の世の治政に貢獻したい氣持ちはある。いま湖畔で釣を垂れている人を見物しながら、何もしないでただ魚がほしいと思っているだけで、いやはやこっけいな話である。自分は無精者で、網をあんで本格的に魚をとる用意を するほどの氣もないが、しかしまんざら仕宮の望みをもっていないわけでもない。
<End Translation>
<Formatted Translation>
八月、洞庭湖は增水期にあたり、滿々とたたえて大地と平らになっている。
大空をひたし、天上もいっしょになったように見える。
霧や蒸気が雲夢の沼澤地を立ちこめ、
ゆちゆらと動く潮水は、そこに浮かんだように見える岳陽の町をもゆりうごかしているかのようだ。
ここをわたろうといっても、よほどしっかりした舟がなければ無理だが、それがない。
だが、無為にくらしているだけでは、この聖天子の世に處して恥ずかしい次第だ。なんとか自分も太平の世の治政に貢獻したい氣持ちはある。
いま湖畔で釣を垂れている人を見物しながら、何もしないでただ魚がほしいと思っているだけで、いやはやこっけいな話である。
自分は無精者で、網をあんで本格的に魚をとる用意を するほどの氣もないが、しかしまんざら仕宮の望みをもっていないわけでもない。
<End Formatted Translation>